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ニーズとウォンツとは?

001言葉としては聞いたことがあると思いますが、人間というのは、欲望や欲情を絶つということが難しく、仏教では108つの煩悩を持つと言われています。この欲望を抑えることができない事を『意馬心猿』(暴れる馬や猿は抑えることができない事から、心に煩悩や欲情が盛んに動いて、心中の鎮まらないこと。)
と言います。この意馬心猿とネットショップはどのように関係づけて考えればよいのでしょうか?

われわれが社会に存在する意義は、お客様の満足に応える(役に立つ)という出発点から、それでは社会にとって、お客様達にとってどのように役に立つのか?とシンプルに考えてみましょう。

人類の原始時代にはお金というものがなく、物々交換する世の中でした。私たちは人類の文化発展の恩恵として現代自分の持っている物を見回してみると、そのほとんどが、自分で作ったものはなく、購入したものであることに改めて気づかされます。電気もガスも水道も、家も壁紙も椅子も、お米も味噌も梅酒もほとんどすべてと言っていいくらい購入しています。

この購入する行為をさらに見つめてみますと、『~をしたいから、その道具として購入する』という、『~したいから』という理由が必ずあります。たとえば『おなかをいっぱいにしたい』『雨が降ってきても大丈夫なところで寝たい』とか、まさにいろいろな『~したい』があります(『~したい』というのが仏教では煩悩と言います)

マズローによると、欲求には、段階があり、まずは生理的な欲求、次に『安全欲求』があり、ここが満たされると、住む家や収入や家庭があると、『帰属と愛情の欲求』が求められます。さらに、それが満たされるとたとえば会社で昇進したいとか管理職になりたい、社長になりたいなどの『尊敬の欲求』という段階になり、その先には自己実現の欲求という形に煩悩もどんどんとエスカレートして参ります。

このように、人間には煩悩や欲望があり、それを満たすためになんらかの行為をおこなうために、それを達成するために物を所有するというニーズが発生します。(必要欲求といいます。)そして、この物を所有するときに、さらにこんどは趣向(あじわいや面白み)の欲求が発生します(選択欲求)と言います。

ニーズとウォンツってなに?と聞かれたときの答え方は多々あり、それぞれがいろいろな定義の仕方をしていますが、ネットショップで物を売るときには、ニーズ=必要欲求、ウォンツ=選択欲求と覚えることをお勧めします。
たとえば、お腹が減ったときに、なにか食べたいというのがニーズ(必要欲求)であり、
お腹がへったけど時間がないので、簡単にカップラーメンが食べたいという、『簡単に』というのがウォンツ(選択欲求)です。

このことをよく理解すると、自社で販売する商品にニーズがあるのか?ウォンツがあるのか?どんなニーズがあるのか?どんなウォンツがあるのか?を書き並べる事ができます。これらを書き並べて、ニーズとウォンツを満たすように商品を紹介することで、お客様がその商品の魅力を理解できるようになります。ネットショップは、商品の魅力を商品ページできちんと伝える事が24時間できる優れた営業マンとして機能するようになります。また、ニーズとウォンツで商品を紹介しようと思うと、どんどんそれを活用できる人が限定されてきます。たとえば生理用ショーツは男性はそもそも生理が来ないのでニーズがありません。また日々の暮らしに汲々としている方に自己実現の道具はそこにニーズはありませんというな事です。

インターネットの検索エンジンは、調べる道具として使われています。ここで日本の国民はなにを調べているのか?というは前回のキーワード調査の方法でスキルを取得されていますので細かくはここでは割愛いたしますが、ポイントは『知らないから調べる』ということです。言葉も知らないんです。

たとえばあなたがワイシャツ屋さんだとして、最近流行の首のところのボタンが2個(デュエボットーニと言うらしい)のワイシャツをインターネットで販売しているとして、『デュエボットーニシャツ』で検索対策しても、さっぱり売れないということです。インターネットでデュエボットーニシャツを買う人のニーズとウォンツをデュエボットーニシャツという言葉を知らない人へアピールしていくというのがネットショップのスタートでやるべき優先順位第一位の事です。

デュエボットーニシャツを検索で言葉を入れれる人は、すでに価格の比較や品質の比較をできる人です。この人たちへはライバル会社とのガチンコ勝負です。もちろんココでも勝ちましょう。

ここのスキルアップには、中級編といたしまして、ニーズやウォンツを『軸』にして、アピールするべきポイントをライバル会社との関係で変更したり、無駄な機能をなくして価格を下げたり、新しい軸を追加して別の商品としてマーケット拡張したりいろいろな応用をしていくことができます。